TYPE WEST #07 㐂録 ポスター作品

平和紙業ペーパーボイス大阪で開催した日本タイポグラフィ協会 西部研究会の企画展
「TYPE WEST #07 㐂録」展のポスター作品。
TYPEWESTとは、日本タイポグラフィ協会の西部研究会委員会が主催するタイポグラフィの勉強会です。
第7回となる今回のテーマは、「ラッキーアイテム」。参加したデザイナーは自分が選んだラッキーアイテムをタイポグラフィで表現し、平和紙業様がその作品のコンセプトに合った紙を選び印刷する実験の場となります。私のラッキーアイテムは、独立した時から使用している「ボールペン」。ボールペンとの出逢いや、思い出を綴ったショートストーリーで、ペンの形を浮き立たせたデザインです。
用紙:メタルック(シルバー/110kg)
【作品タイトル】 紙とペン
私とSHEAFFERのボールペンとの出逢いのお話。あれは私がデザイナーとして独立した当初、ワクワクが止まらず、ちょっとハイテンションな日々を送っていた2015年のある日のこと。「デザインをする」ことで頭がいっぱいで、それ以外にはあまりにも無頓着だったことを反省する出来事が起こった。その日、打ち合わせの際お客様から「デザイナーさんが、そんなボールペンを使ってるの!?」何も考えていなかった・・・。手元には保険会社の社名入りのボールペン。
お客様のデザイナーに対する期待はなんだろう?お客様は打ち合わせの内容だけでなく、「期待に足るデザイナーであるか」も感じ取っている。お客様の期待を、こんなことで裏切ってしまった情けなさ・・・。お客様に笑われたこと、指摘されたことが恥ずかしかったのではなく、ごく当たり前のことを考えていなかった自分を猛省すると同時に、そんな自分を恥ずかしく思った。新卒後に入社したデザイン会社で、先輩から教わったことを思い出していた。「蟻の目と鷹の目を持ってデザインしなきゃダメだよ。」これはデザインのことだけではない。デザイナーだけのことでもない。
この日の出来事、その反省と恥ずかしい気持ちを妻に伝えた際、彼女からもらったボールペン。それが私の「ラッキーアイテム」となるSHEAFFERのボールペンだった。妻は会社員時代、顧客との打ち合わせにはいつもこのペンを使っていたそうだ。あれから10年。私は今もこのボールペンを使い続けている。様々なお客様とお仕事をさせていただきながら、10年続けてこれたことを感謝している。そして、これからもますます頑張っていこうと思いながら、このボールペンを使っていく。ちなみに、このボールペンを使うきっかけを作ってくださったお客様は、ご提案したデザインを気に入ってくださり、何人ものお客様をご紹介くださった。
このボールペンは、「初心忘るべからず」と向上心を持って努力し続けることと、自分を磨き続けることの大切さを思い出させてくれ、私の成長を促してくれる唯一無二のラッキーアイテムだ。







